人形劇の制作から上演までを行う「人形劇ワークショップ」が、飯田市高羽町の飯田文化会館で行われている。上演作品を決定し、現在、12人の受講者が人形作りに取り組んでいる。
人形芝居燕屋・くすのき燕さんをメーン講師に、昨年10月から開催。脚本選びから人形のデザイン・製作、けいこ、上演まで、作品制作のすべてを体験する。
地元の民話から人形劇の題材をとろうと11月、下伊那郡に伝わる「石の正兵衛さん」を選んで台本作りを開始。12月から人形のデザインを考え始め、人形美術・製作などを行う枝松千尋さんから指導を受けながら、登場するキャラクターの人形製作に取り組んでいる。
はじめに粘土で顔を作って石こうで型をとり、石こうの型に紙をあてて乾かし、表面に布を張って人形の顔に。厚紙やウレタンなどで胴体や手を作り、衣装を着せて完成させる。
枝松さんやくすのきさんからアドバイスを受けながら、1人1体ずつ仕上げていく。人形の表面に張る布がしわにならないよう気を付けたり、顔と胴体のバランスに配慮しながら、丁寧に作っていった。
飯田女子短期大学の子ども文化研究会で人形劇に取り組む女性(20)は「使う材料も、こんなものがあるのかと勉強になった。研究会での人形作りの参考になる」と話した。
各人形を4月までに完成させて2カ月間けいこを行い、2班に分かれて6月に飯田人形劇場で発表会を開く。8月のいいだ人形劇フェスタにも参加予定。
くすのきさんは「発表がワークショップの卒業。それぞれ一通りの作り方は学んだので、各自でできると思う。ワークショップ後も何かしら活動してもらいたい」と語っていた。