「恒川官衙遺跡」国史跡指定記念展 物語仕立てで解説

文化・芸能

[ 2014年 10月 31日 金曜日 13時35分 ]

 飯田市美術博物館は12月23日まで、奈良・平安時代の役所「伊那郡衙(ぐんが)」が置かれた座光寺の「恒川(ごんが)官衙(かんが)遺跡」の国史跡指定を記念する企画展を追手町の同館で開いている。古代の伊那郡衙について、出土遺物や遺構を取り上げながら物語仕立てで解説している。

 同遺跡を含む「恒川遺跡群」は東西約800メートル、南北約700メートルにわたる、縄文時代から中世にかけての大規模な複合遺跡。1977年から市教育委員会によって70回以上にわたる発掘調査が行われ、郡衙を構成する遺構や遺物が見つかっている。

 このうち、税の稲などを保管する倉庫が建ち並んだ「正倉院」、役所の給食施設「厨家(くりや)」、役人の宿泊施設「館(たち)」、律令祭祀が行われた「恒川清水(ごんがわしみず)」など、郡衙関連遺構が存在する区域を中心とした約3・8ヘクタールがことし3月、恒川官衙遺跡として国史跡に指定された。飯田下伊那地域では阿智村の神坂峠遺跡に次ぐ2例目、官衙遺跡では県内で初めての指定となった。

 会場では広範囲にわたる遺跡の中の遺構の位置や周辺の古墳について、地図や写真、出土品を展示しながら解説したり、郡衙が置かれた頃の律令制度や公民の税負担について表で示した。

 また物語仕立てで郡衙の仕事を解説。奈良時代にタイムスリップした高陵中学校3年の男子生徒が、伊那郡衙の次長・麻績麻呂に案内されながら郡衙の仕組みを学んでいる。

 物語の中では、郡民から徴収した穀物を収める正倉や、役人をもてなす厨家の役割、律令祭祀の方法などについて平易な言葉で説明。厨家で使われた器や、役所の業務に使用された陶硯、恒川清水周辺で見つかった祭祀具などを展示したほか、まだ明らかになっていない郡庁の位置を来場者が予測し、地図に紙を貼り付けるコーナーも設置している。

  

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