神婆衣装を復元 新野の雪祭り 川上さんらが3年掛け

文化・芸能

[ 2014年 10月 16日 木曜日 12時59分 ]

 阿南町新野の雪祭りで使う神婆の衣装を、飯田女子短大元教授の川上恒夫さんらが復元し、11日に新野雪祭り保存会(金田昭徳会長)に寄贈した。フジのツルから作り出した糸で織り、染色、仕立てまでを行った3年掛りの作業。来年1月の雪祭りで奉納、披露される。

 ことし3月まで同女子短大教授を務め、現在は京都女子大准教授の松崎行代さんが伝統芸能の調査や地域文化演習として学生らとともに同祭りに密着学習したことがきっかけ。当時保存会長だった林重明さんと交流を深める中で、220年余が経過してほころびも目立ち始めていた「神婆」の衣装に着目し、復元を計画した。

 同衣装を緞帳製作で有名な京都の織物メーカーに調査を依頼したところ、フジツルの皮内側部分から取り出した繊維をつなげて作り上げる糸で織られ、染色はインド・マレー原産のマメ科の染料植物で染めた赤紫色の「蘇芳(すおう)色」に近いことが分かった。

 川上さんによると、糸を作るのに2年ほどを費やした後、織り、染めを行ってことし3月に布が完成。仕立てを和裁、洋裁の技術を持つ松川町元大島の市岡裕子さんに依頼して衣装が完成した。「初めて縫う生地で、縫い代ギリギリの大きさで緊張した。ほっとしている」と市岡さん。金田会長も「鮮やかに染め上げられた衣装。大事に末永く利用していきたい」と感謝の言葉を述べた。川上さんや松崎さんは「いい形で使ってもらえれば」と話した。

 金田会長によると、衣装の背中に墨で家紋を入れて完成とし、祭りでの活用は「今後会員らと相談して決めたい」としている。

  

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