飯田市を中心に開催された「いいだ人形劇フェスタ2017」が6日、6日間の日程を終えて閉幕した。国内外から訪れたおよそ270劇団が、約500ステージを展開。夕方には劇人やボランティアスタッフらが集い、お別れパーティーを開いた。
ことしは「きらめく夏 魔法の笑顔」をテーマに開催。関東の人形劇を特集し、伝統人形芝居から現代の人形劇まで、多彩な作品を上演した。
5日には、劇人が人形を持って練り歩く「わいわいパレード」を中央通りで実施。昨年は天候不順で中止になったが、ことしは例年よりも多めの約50団体が参加し、路上でパフォーマンスを披露したり、沿道に集まった人々と人形を通じて触れ合った。
6日には劇人やスタッフら約300人が参加し、同市錦町のシルクホテルでお別れパーティーを開いた。参加劇団によるパフォーマンスも行われ、会場を盛り上げた。
原田雅弘実行委員長は「人形劇だけでなく演劇の人たちが参加したり、初めて観劇に来た人もいて、フェスタの輪が広がっていると感じた。各会場で笑顔があふれ、皆が元気になれる魔法が満ちあふれる場所にできた」と振り返った。
また来年フェスタ20周年と、前身の「人形劇カーニバル飯田」から数えて40周年を迎えることを記念して「世界人形劇フェスティバル」を開催することに言及し「フェスティバルを一緒につくっていただけたら」と呼び掛けた。
カーニバルから39年連続で参加する香川県の和気瑞江さんは、過去に飯田で開催された同フェスティバルで、広島に原爆が投下された8月6日に各国の劇人と黙とうをささげたことを振り返り「きょうは原爆の日。これからも平和で、皆で人形劇を楽しめる日を続けていくことができたら」と語った。
パーティーの最後には、全員でフェスタテーマソング「僕たちのフェスタ」を合唱。大きな盛り上がりの中で閉幕し、来年の再会を誓い合った。