おいでなんしょ寄席盛り上がる

文化・芸能

[ 2012年 11月 29日 木曜日 9時07分 ]

 36回目のおいでなんしょ寄席「東西花形競演会」(南信州新聞社、実行委員会、飯田文化会館主催)が27日夜、飯田市高羽町の飯田文化会館で開かれ、桂文珍さんと三遊亭好楽さんらが華やいだ雰囲気の高座で約1000人を大爆笑させた。

 来飯は2回目、同落語会への出演は初めての文珍さんは、お馴染みの口調で政界の動きやアナウンサー逮捕などの真新しい話題、スマートフォンやITにちなんだ機知に富んだジョークで何度も笑わせてから、老夫婦が終(つい)の棲家を求めて銀行強盗を試みる「憧れの養老院」を披露。マクラからオチまで絶え間なく沸かせた。

 同落語会をプロデュースする飯田市扇町出身の寄席文字書家、橘左近さん、好楽さんとの鼎談では「郷里では同級生の半分がイノシシだった。飯田と似てるとこがありますわ」と話して笑わせたり、「長野県で文化レベルが高いのは飯田と松本」と断言して感心させる場面もあった。

 テレビ出演から本業に重点を移したきっかけについては、故藤山寛美さんの助言と阪神淡路大震災で自宅が倒壊したことを挙げ「形あるものは壊れるが、芸は身に付けておけば…」との境地に至ったと述懐。左近さんに「元気でやってもらわないと困るんですよ。だって先輩がいないと自分の番が回ってきそうで」と話して笑いを誘い、鮮やかに締めくくった。

 5度目の出演となった好楽さんは上方発祥の渋めな古典「肝つぶし」を披露。今回も噺(はなし)に喜久水を織り交ぜ、同社関係者を含む来場者を喜ばせた。弟子のたい好さんも前座とは思えない口調の「転失気」で楽しませた。

 開演前、実行委員たちに「よう呼んでくれました」と謙虚に語った文珍さんは終演後、「24年もよくやってらっしゃる。10年以上続いた落語会はほんまもん。米朝師匠ら先人がくわ入れしてくれた所はやりやすい」と上機嫌で話していた。

  

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