やまびこマーチ記念展で歩いて伊能図を体験

文化・芸能

[ 2011年 4月 23日 土曜日 13時57分 ]

 日本ウォーキング協会主催「健やか 爽やか ウォーク日本 1800歩歩いてニッポンを元気に!」の一環事業として、忠敬の測量開始から210年を期に全国で開催。飯田市では、23日から25日まで開かれる「第25回飯田やまびこマーチ」にあわせた記念行事として実施される。

 千葉県佐原の商人だった忠敬は50歳のとき江戸に出て天文・暦学を修め、55歳から72歳までの17年間で日本全国を実測。第10次測量まで各地を歩測する(第9次は不参加)。伊能測量隊は1811(文化8)年、第7次測量の際に根羽村から信州に入り、飯田城下まで測量して本陣に止宿したという記録(「伊能測量日記」)があり、飯田にも由縁がある。

 会場では、伊能大図(縮尺3万6000分の一)・中図(同21万6000分の一)・小図(同43万2000分の一)を並べている。大図は山口県文書館と松浦史料博物館、海上保安庁、歴史民族博物館、気象庁などで見つかったものに、2001年にアメリカ議会図書館で発見された107枚を加えた214枚を展示。着色や描画形式を統一させ、最新の写真印刷技術により復元した。

 中図8枚はフランスの個人宅で発見。幕末に同国の軍事顧問団が持ち帰ったと推測される。伊能図の中ではもっとも完成度が高い。小図3枚は幕府の天文方・高橋景保が昌平坂学問所へ謹呈したもの。2002年に東京国立博物館で見つかった。

 また、忠孝の紹介や測量ルート、毎晩必ず行ったという天体観測、測量方法と器具などに関するパネル展示も行っている。

 21日には開会セレモニーを実施。地元の鼎小学校6年生も参加した。牧野光朗飯田市長は「地図を広げて歩いて見るというのはなかなかない。皆さんの勉強になる」と語り「福島で地震が起こり、原発の処理が続いている。どのあたりか地図で見てもらい、一緒に考えて」と呼び掛けた。

 同展中央実行委員会の星埜由尚委員長は「忠敬は17年かけて歩いて地図を作った努力家だった。日本人の底力を示した人。今は日本をあげて地震から復興しなければならない時。忠敬はその見本になる」と話していた。

 オープニングカットに続き、展示案内が行われた。小学生らは地図の上を歩いて鑑賞。忠敬がたどった道を指でなぞったり、「飯田はどこ?」「琵琶湖があった!」などと知っている土地を探して楽しんだ。

 展示は午前9時から午後5時(最終日は同4時まで)。入場料は一般200円、高校生以下無料。やまびこマーチ参加者は、ゼッケンを提示すれば無料で入場できる。

 会場内は必ず靴下で見学する(ストッキング不可)。靴はビニール袋に入れて持ち歩く。飲食禁止。

 星埜委員長を迎えた特別講演会「伊能地図の面白さ」が23日午後1時から、鼎公民館で行われる。受講無料。問い合わせは事務局の飯田市公民館(電話0265・22・1132)へ。

  

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