オーケストラと友に音楽祭が閉幕

文化・芸能

[ 2011年 5月 10日 火曜日 9時20分 ]

 市民がクラシック音楽を楽しみ、学ぶ「オーケストラと友に音楽祭2011」は5日、4日間の全日程を終え、閉幕した。ことしも多くの地域住民が音楽クリニックで学び、さまざまなコンサートを訪れ、オーケストラに親しんだ。最終日には、名古屋フィルハーモニー交響楽団の名曲コンサートが行われた。

 音楽祭メーン企画の一つで、最終プログラムとなる名曲コンサートは、飯田市高羽町の飯田文化会館で開かれた。円光寺雅彦さんの指揮のもと、アンコールを含めた10曲を次々と披露。会場を埋めた約1200人の観客が、クラシックの名曲を堪能した。

 アンダーソンの「サンドペーパー・バレエ」は、紙やすりを楽器として使うユニークな曲。ヨゼフ・シュトラウスの「鍛冶屋」では線路のレールをたたいたり、ヨハン・シュトラウス2世の「狩」で空砲を撃つなどさまざまなパフォーマンスも行われた。

 外山雄三「管弦楽のためのラプソディ」は、ソーラン節や炭坑節、八木節などの民謡がベースとなった曲。神秘的な鈴の音が響いたかと思うと、拍子木や和太鼓、チャンチキといった楽器が登場し、にぎやかで迫力ある演奏が繰り広げられた。

 最後はストラビンスキーの組曲「火の鳥」。ダイナミックな場面の次には静かな情景が広がり、フィナーレには再び雄大な展開を迎えて終演。観客は大きな拍手を送り、コンサートの終わりと音楽祭の閉幕をいつまでも惜しんでいた。

 同市白山町の女性(57)は、毎年音楽祭のコンサートに来場している。「来るたびに新鮮。毎回ちょっとしたパフォーマンスがあって驚かされる。いろんなものを楽器にしているのも身近に感じられる。ポップスコンサートとは違った魅力があって楽しい」と話していた。

 ことし初めて音楽クリニックに参加した中学生吹奏楽コースの女生徒(14)は「プロの演奏を間近に聞くことはめったにないのでいい体験をした。クリニックでは直接指導をしてもらい、大会でためになることも教えてくれた」と音楽祭の感想を語った。

 終演後には、「オーケストラと友に音楽祭打ち上げ会」が同市錦町のシルクホテルで開かれた。名フィル団員とクリニック受講生、実行委員、来賓ら116人が出席。音楽祭を振り返ると同時に、今後の目標などについて取り上げた。

 実行委員長の牧野光朗市長は「オーケストラと友に音楽祭はゴールデンウィークの行事として定着してきている。日本でこれだけの音楽祭はない。まだまだこれから発展させることができる」とし、「オケ友1回目に参加した中学1年生はことし3年生になった。4、5回と重ねて高校3年生まで学んだら大変な力がつく。学びを伸ばしていくことができれば」とした。

 円光寺さんはことしのクリニック受講生について「中高生の伸びが著しい。生徒の伸びがいいと、先生もうれしくなって先の段階を教えたくなる。どこまで伸びるか楽しみ。コンサートでは手本になるような演奏をしなければならないと思うと身の引き締まる思い」と語った。

 企画運営委員長の井坪隆さんは「音楽祭を行うことはあくまで手段。目標を定め、音楽祭の先にあるものを目指していかなければならない。何をしたいか、この町をどうしていきたいか、雲の上の届かないところを目指すつもりでがんばりたい」と話していた。

  

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