阿智村清内路の下清内路諏訪神社と建(たて)神社で13日夜、秋季祭典があった。県無形文化財の手作り花火が奉納され、連休を利用して県内外から訪れた約600人を楽しませた。
下清内路煙火有志会の25人は、8月下旬から自分たちで製造した花火を、境内の3カ所に設けた伝統の囲櫓(かこいやぐら)に取り付け、打ち上げ花火に続いて次々に点火した。
鉄線を走る「綱火」から、回転する「火車」「花傘」「大噴水」に火が伝わり、爆音とともに火の粉を吹き上げると、境内は大きな歓声に包まれ、「大三国」では有志会員が全身で火の粉を浴びながら「オイサ、オイサ」の掛け声とともにきおった。
ことしは阿部守一知事も「丹精込めて作った花火を鑑賞したい」と神社を訪れ、「これからも素晴らしい地域づくりを進めてほしい」とマイクを使ってあいさつした。
連休を利用して愛知県から訪れ、初めて目にしたという若い男女は「住民が手作りで280年近く続けているとは驚き。迫力がすごい」と話していた。