人形劇による被災地支援の報告会開く

文化・芸能

[ 2019年 8月 6日 火曜日 16時39分 ]

 人形劇による被災地支援の報告会が「いいだ人形劇フェスタ」期間中の3日、飯田市本町のりんご庁舎で開かれた。支援に携わる劇人や一般など約30人が参加。東日本大震災被災地などでの上演作品発表や活動報告を行い、活動への思いを語り今後の支援のあり方を考えた。

 1995年の阪神・淡路大震災から活動する「いい顔・笑顔 人形劇の会」(東京都渋谷区)が主催。被災した子どもたちへのハンドパペットのプレゼントやチャリティー公演、上演を希望する劇団と現地との連絡・会場等の調整を行っている。

 フェスタでの報告会は2011年から実施。初めに、同会の支援を受けて活動する「ちーさな人形劇場・ふーちゃん」(横浜市)の中野英代さんと、「人形劇団わたぐも」(名古屋市)の高橋一元さんが被災地で行った作品を上演した。

 中野さんは昨年12月、宮城県塩竈市と名取市の保育園で上演した、クリスマスにちなんだかわいらしい作品を。知人の親族の実家があることから、岩手県大槌町や山田町の園を中心に回っている高橋さんは「ぶうたのおるすばん」でブタとオオカミのコミカルなやり取りを見せ、会場を楽しませた。

 上演後、それぞれの被災地での体験や活動への思いを語った。

 13年から被災地に通う中野さんは「園の職員さんは元気に過ごしているが、当時の体験を聞いてもらいたいという思いがあって、昨日のことのように話をうかがった。今後の災害に備えて防潮堤ができたがきれいな海が見えなくなり、こういう所で子どもたちは育っていくのだなと感じた」と振り返った。

 高橋さんは「町の人が外に出て行ったり高台に移り住み、災害で一気に過疎化が進んだ。今は復興支援というより僻地公演に近い状況。被災した子たちはもう園にいないが、今年も来てくれたんだと喜んでくれるので、もう少し続けていくつもり」と語った。

 続いて、今後の支援活動について参加者全員で意見交換。劇人のほかボランティア経験者や福祉、教育関係者が多く、発生から9年目を迎えた東日本大震災被災地での活動のあり方や、子どもたちに人形劇を見せることの意義などについて意見が上がった。

 同会共同代表の渡辺真知子さんは11年以降、同会を介した被災地支援公演が今年3月現在で579ステージになったことを挙げ「今後の活動をどうしていくかはシビアな問題だが、活動の支援者もいてまだまだ続けていくことはできそう」とした。

 共同代表の幸田眞希さんは「被災地の子どもたちと一緒に、楽しい時間を過ごすことを大切にしている。自分ができることをして、自分も子どもも楽しくなるというサイクルが大切」と強調。

 「東日本大震災からもう8年とも、まだ8年とも言える。福島の原発事故の影響は何十年と続く。16年に熊本地震、18年に西日本豪雨があり、不安の中、不安定な生活の中で育つ子たちがいる」とし、支援公演の意義を語っていた。

◎写真説明:支援活動を行う劇団が上演

  

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