合唱劇カネト、9年ぶりに文化会館で 70人でロングバージョンを披露

文化・芸能

[ 2016年 11月 22日 火曜日 16時03分 ]

最終盤の練習に打ち込む沼田さん(成人カネト役)ら

 いいだ音楽鑑賞会が12月4日に飯田市高羽町の飯田文化会館ホールで開く第142回例会で、飯田カネト合唱団による合唱劇「カネト」が上演される。同合唱団が文化会館のステージに立つのは、2007年に開いた市制施行70周年記念公演以来9年ぶり。今回は東京カネト合唱団も交えた約70人による90分のロングバージョンで、これまで各地区で開いたミニ公演では歌わなかった曲の数々もたっぷり聴かせる。

 合唱劇カネトは、JR飯田線の前身「三信鉄道」の建設時に、天龍峡―三河川合間の測量技師と現場監督を務めたアイヌ民族出身の技術者、川村カ子(ネ)ト氏の生涯を題材にした作品。難工事に命がけで臨み、差別に負けなかったカネトの生涯をさわやかな歌と演技で感動的に表現する。

 児童文学書でカ子ト氏の生き方に感動した愛知県の作曲家、藤村記一郎さんが1998年に劇を完成させ、飯田合唱団は2004年に三河合唱団と合同で開いた天龍峡公演を皮切りに活動を始めた。

 これまでに飯田下伊那を中心とした県内で18公演を開いたほか、東京や北海道、三河のカネト合唱団が開いた4公演にも参加。県内会場は伊那市、塩尻市、小諸市と、年を追うごとに北上し、各地に誇りと共生、夢と希望などを伝えている。

 同鑑賞会の運営委員長、牧之内好人さん(63)は「これだけ何度も同じ作品を上演している例は全国的にも少なく、プロではないが自信を持ってお勧めできる。公演を重ねる中で飯田を代表する合唱団に成長した」と評価し、「人権について学んでほしい。飯田線も応援したい」との思いから抜てきした。

 今回は飯伊と東京在住の小2~78歳までが出演し、フルバージョンより2曲だけ少ない25曲を披露。カネトの少年期を上郷の佐藤峻君(12)、青年期を千栄の松澤優汰さん(14)、成人後を川路の沼田永治さん(52)が演じる。

 沼田さんは「天龍峡に住んでいるので、地元を舞台にした最後の場面には特に思い入れがある。困難に立ち向かい、打ち勝つ姿に何かを感じてもらえたら」と話し、総仕上げに余念がない。

 初代団長で演出担当の木下和彦さん(74)は「プロと同じ機会を与えられ、それべしのことをやろうと責任を感じながら練習を重ねてきた。間違いなく楽しんでもらえる」、団長の林昇さん(65)は「会員以外の方もぜひ足を運んで」と話している。

 午後2時開演で、一般の入場料は1階(指定席)4500円、2階(自由席)2500円。問い合わせは同鑑賞会(電話0265・24・0209)へ。

  

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