吉川さん保管の「虎之図」が春草作品と鑑定

文化・芸能

[ 2011年 9月 30日 金曜日 12時49分 ]

 下伊那郡内在住の男性が所有し、阿智村伍和に住む日本画家、吉川優さん(53)が保管している屏風絵「虎之図」がこのほど、飯田市出身の日本画家、菱田春草(1874~1911年)の作品であると鑑定された。春草が17歳ごろに描いた作品で研究対象としても貴重な資料となりそうだ。

 高さ95センチ、幅274センチのこの屏風絵(六曲半双)は、岩の上に乗った、たけだけしい表情の虎を墨一色で描いたもの。躍動感あふれるその筆致は、後年の春草作品からは想像できないほどの勢いがある。

 春草が東京美術学校(現東京芸大)の学生だったころの作で、春草の親戚宅に納められたものという。その後、何人かの手に渡り現在の所有者が譲り受けた。以前から春草作と伝えられていたが落款や署名が無かったため、吉川さんを通じて東京美術倶楽部鑑定委員会(東京)に依頼した。現在、春草作品の公式鑑定は同委員会のみが行っている。

 春草を私淑する吉川さんによれば、同作品は「狩野派の絵手本から抜け出そうとする過渡期にあたるもの」で研究価値は高いという。「虎の足は若々しくて春草の若さそのもの。紙と墨は粗悪品だが、その中で精いっぱいの誠意を持って描いているのが分かる」と吉川さん。勢いのある筆致が特徴だが、特に岩の部分の表現法は抽象絵画の域にも迫るほどだ。

 所有者は同作品を春草の生誕地である飯田市に残したい意向で、吉川さんは「市民にも広く関心を持ってもらうことが何より大切」と話している。

 「虎之図」は11月4日から6日まで、阿智村コミュニティ館で開く吉川さんの個展会場で公開する予定だ。

  

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