大鹿・下條歌舞伎が競演 地芝居を一堂に楽しむ

文化・芸能

[ 2016年 8月 29日 月曜日 15時15分 ]

熱演する下條歌舞伎

 ともに300年の歴史を誇る大鹿歌舞伎と下條歌舞伎の競演「ようこそ、歌舞伎の世界へ」が28日、飯田市高羽町の飯田文化会館ホールで開かれた。前売り700枚が売れたほか、当日券を求める人たちもたくさん詰めかけ、主催者側は開場時間を早めて入場させた。

 

 同文化会館が事務局となり、飯田下伊那の「地芝居」を支える住民によって組織された実行委員会(25人)が企画運営。県の本年度地域発元気づくり支援金の助成を受けた。

 

 演目は、大鹿歌舞伎保存会が平家物語で特に哀切を極めたとされる「一谷嫩軍記 須磨浦の段」。役者の4人の若者が登場すると「イヨッ、待ってました」と掛け声が。堂々と見えを切る場面では拍手が送られ、おひねりが飛び交った。

 

 下條歌舞伎保存会は、人気狂言の「寺子屋」を舞台にした「菅原伝授手習鑑 寺子屋の段」を、一般出演の2人を含む21人が熱演。前半は小学生の役者がユーモアあふれる演技で笑いを誘い、後半は身代わりのわが子の野辺送りのシーンが観客の涙を誘った。

 

 上郷から参加した70代の女性は「三味線の語りが素敵で思わず引きずり込まれた」と感想。落語をやっているという上郷小学校6年の男子児童(12)は「見えを切るのが格好良かった」と話した。

 

 歌舞伎事業は、昨年12月に地芝居の講演会を開催。ことし一月のワークショップ「歌舞伎役者になってみよう!」では、大鹿歌舞伎保存会の手ほどきを受けながら、歌舞伎の化粧や振付を体験した。今後も地芝居のふるさとを訪ねるツアー(9月10日に大鹿村と座光寺麻績、10月15日に下條村)など、さまざまな事業を計画している。

 

 井坪隆実行委員長は「いつかは本場の大歌舞伎を当地域で鑑賞する機会を、地芝居を継承する関係者とともにつくりたい」としている。

  

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