大鹿歌舞伎教室の発表会

文化・芸能

[ 2013年 3月 21日 木曜日 9時36分 ]

 大鹿村の伝統芸能である、国選択無形民俗文化財「大鹿歌舞伎」の後継者育成などを目的にした「歌舞伎教室」の第8回発表会が17日、村公民館鹿塩地区館で開かれた。

 大鹿小学校4年生と、大鹿中学校の歌舞伎クラブ出身者がそれぞれ歌舞伎の成果を披露したほか、ことしは飯田市の龍江小学校今田人形クラブのメンバーが国重要無形民俗文化財「今田人形」の発表を行い、初の交流を図った。

 きっかけは龍江小の今田人形クラブ顧問でもある教諭が、以前に大鹿小学校に勤務していたという経緯から。両者とも無形民俗文化財の継承という同じ立場にあることから交流会を提案。互いの良さを知り、自分たちの活動を見直す機会として、歌舞伎教室発表会の場で今田人形を特別上演することになった。

 初めに大鹿小4年の7人が「白波五人男」を熱演。盗賊5人が登場する世話物で、一人ずつそれぞれが見えを切り、リズミカルな名せりふで名前を名乗るたびに、会場から喝采や拍手が起こりおひねりが飛んだ。

 続いて龍江小今田人形クラブの8人が、人形浄瑠璃「傾城阿波鳴門・順礼歌の段」を演じた。実の娘と知りながらも名乗れない母親と母を捜す娘の悲哀に満ちた物語。児童たちは神妙な表情で、情感を込めながら人形を操っていた。訪ねて来たわが娘に金を持たせ無理に返す別れの場面では、会場の年配女性が思わず目頭を押える姿も見られた。

 後半には大鹿中歌舞伎クラブ出身者による「奥州安達原 宗任物語の段」があり、熟達した演技を披露した。

 初めて大鹿歌舞伎に接した今田人形クラブの児童らは「人形」と「人間」の表現の違いを体感し、興奮した様子。クラブ長(5年生)は「迫力があってすごかった。歌舞伎は自分のせりふがあるから大変だと思う。気持ちを入れて人形を人間みたいにしたい」と感想を語った。

 発表会に同行した今田人形保存会の吉澤健会長(78)は「いい場を与えてもらい、ありがたかった。さまざまな体験を重ねることが大事。きょうはまた演技の出来も良かった」と話していた。

  

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