天龍村で「坂部の冬祭り」開く

文化・芸能

[ 2020年 1月 6日 月曜日 15時54分 ]

 天龍村坂部に伝わる霜月神楽の一つで国重要無形民俗文化財に指定される「坂部の冬祭り」が4日夕から5日昼にかけ、大森山諏訪神社で行われた。氏子らが夜を徹して舞う祭りは5日午前6時過ぎ、大まさかりを持った赤鬼「たいきり面」の登場でクライマックス。まさかりで神子が持つたいまつを切って舞殿に火の粉を飛び散らせ、県内外から足を運んだ多数を沸かせた。

 同地区の旧家、熊谷家当主直吉の夢占いをきっかけに、室町時代の1428(正長元)年に始まったとされる。

 4日の日暮れ、地区内の火の王社(下の森)を出発したお練り行列が諏訪社(上の森)に到着すると、「花の舞」などに続いて湯立神楽が始まり、湯釜の周りで神々に奉納する「本舞」と「御湯」が夜通し繰り返された。

 現在、坂部地区在住者は11戸14人。人口減少と高齢化で祭りの継承に課題を抱えるが、近年は祭りに合わせて帰省する出身者をはじめ、研究する大学生や魅了された地区外の人ら、新たな担い手が生まれている。今年も出身者20人、地区外からの協力者10人余が参加。舞から裏方仕事まで担い、祭りを支えた。

 氏子総代の平松雅隆さん(70)は「たくさんの協力により今年も無事に祭りを行うことができた。観客も多くにぎやかな祭りになった」と喜び、「祭りに理解を示していただける人を受け入れながら、一緒に継承していきたい」と話した。

 京都の大学で神楽などの研究を行う男性(28)は2年ぶり2回目の見学。たいきり面の舞に「あらためて迫力に圧倒された」と目を見張り、「各地の神楽を見ているが、近い場所にあってもそれぞれ特徴が異なる。神事を通して、その土地の歴史や暮らしぶりが表現されていてとても面白い」と魅力を語った。

◎写真説明:まさかりでたいまつを切る「たいきり面」

  

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