天龍村で坂部の冬祭り

文化・芸能

[ 2013年 1月 7日 月曜日 9時28分 ]

 天龍村坂部に伝わる国重要無形民俗文化財の湯立て神楽「坂部の冬祭り」が4日夜から5日昼にかけ、大森山諏訪神社で開かれた。氏子たちが夜通しで舞を繰り広げ、5日午前5時45分ごろに主役の赤鬼「たい切り面」が登場。勇ましく地を踏み鳴らし、鉞(まさかり)を松明にぶつけて火花を散らした。

 3日の「向方のお潔め祭り」、5日の「大河内池大社例祭」を含む天龍村霜月祭りの1つ。旧神原村の3社で旧暦の霜月(11月)に行われていた湯立て神楽で、原型をほぼとどめて伝承されている。

 天竜川で身を清めた「神子」たちが、4日夕に神々を下の森(火王社)から同社へ運ぶ「お練り」で開幕。翌朝まで社殿内の舞堂(まいどう)で舞や湯立てを繰り広げた。

 赤装束のたい切り面が登場したのは、夜空が白み始めた午前5時45分ごろ。祭り囃子に合わせて鉞を振り、ズドン、ズドンと両足で床を踏んで邪気を払った。

 囃子の調子が変わると、たい切り面は振り上げた鉞を神子たちが握る燃えさかるたいまつに激しくぶつけ、四方に火の粉を散らした。

 舞堂前には多数の地域住民や愛好家たちが集い、神子たちの神事や青年たちの舞を見守った。赤鬼が登場すると一挙手一投足に沸き、フラッシュの光を浴びせていた。

 坂部の冬祭りは同地区の当主だった熊谷直吉の夢占いをきっかけに、室町時代の1428年(正長元年)に始まったとされる。氏子たちが沸かす湯釜の周りで神事や舞を行い、無病息災や子孫繁栄を願っている。

  

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