天龍村で湯立て神楽「坂部の冬祭り」

文化・芸能

[ 2014年 1月 7日 火曜日 16時31分 ]

 天龍村坂部の大森山諏訪神社で4日夜から5日昼にかけ、国重要無形民俗文化財の湯立て神楽「坂部の冬祭り」が行われた。集落の住民らが夜通しで舞を繰り広げ、5日午前6時過ぎに、主役となる「たい切り面」を着けた赤鬼が登場。鉞(まさかり)を振り、神子が持つ松明(たいまつ)に切りつけて火の粉を巻き上げた。

 3日の「向方のお潔め祭り」、5日の「大河内池大社例祭」を含めた天龍村霜月祭りの1つ。旧神原村の3社で旧暦の霜月(11月)に行われていた湯立て神楽で、原型をほぼとどめた状態で伝承されている。

 天竜川で身を清めた舞い手「神子」たちが、4日夕に神々を下の森(火王社)から同社へ運ぶ「お練り」で開幕。社殿内の舞堂(まいどう)で、翌朝まで舞や湯立てを繰り広げた。

 満天の夜空が白みはじめた午前6時過ぎに赤装束のたい切り面が登場。囃子に合わせてドン、ドンと両足で地を踏み鳴らし、鉞を振って邪気を払った。

 笛の調べが変わると、祭りは最高潮に。赤鬼が燃えさかる松明に鉞を激しくぶつけ、四方へと火の粉を飛び散らした。

 同地区の旧家・熊谷家当主の直吉の夢占いをきっかけに、室町時代の1428年(正長元年)に始まったとされ、無病息災や子孫繁栄を願っている。

 同集落は16世帯30人にまで人口が減ってしまっているが、伝統を守ろうと出身者たちが毎年、各地から駆け付けている。ことしは実行委員会を立ち上げて記録映像の撮影も行った。

 氏子総代長の関福盛さんは「人口が減ってしまったが、若い人たちが積極的に協力してくれて盛り上げることができた。まだまだ続けていきたい」と話していた。

  

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