身近なところでクラシックの生演奏に触れる「ふるさとコンサートvol.16」が12日、平谷村で始まった。京都市立芸術大学卒業生4人でつくる弦楽四重奏団「あやめカルテット」が出演し、15日まで、飯田下伊那地域の8カ所で多彩なプログラムを展開。観客のリクエストに応えたり、地域住民との共演企画も行われる。
同村では「ひまわりコンサート」として開催し、5回目。会場となった村合同庁舎には約100人が来場し、本格的なクラシック音楽や映画音楽、日本の曲などを楽しんだ。
地元大正琴クラブ「ひまわり会」の演奏に合わせてメンバーが登場すると、軽やかなクライスラーの「愛の喜び」で開幕。曲のもとになった詩を朗読しながらビバルディの「春」を披露したり、軽快さの中にも陰うつさが表れるベートーベンの作品18―4ハ短調より第一楽章を演奏した。
時計をイメージしたアンダーソンの「シンコぺテッドクロック」では、来場者も参加して鈴やカスタネット、カウベルを鳴らしたり、手拍子を打って時計役を演じる場面も。観客の希望に応えるリクエストコーナーでは、ジブリ映画やクラシック、日本の歌謡曲などを披露した。
コンサートの最後は、メンバーと住民の共演企画「みんなのコーラス」。子どもたちがメンバーの演奏とともに「いろんな木の実」を合唱し、明るくかわいらしい歌声を響かせた。また住民有志と「アンパンマンのマーチ」を演奏。子どもたちの合唱や観客の手拍子も加わり、会場が一体となって音楽を楽しんでいた。
今後のふるさとコンサートの日程は次の通り。
▽14日=午後2時から三穂公民館(電話27・2032)。同7時から売木村文化交流センター(電話0260・28・2677)。
▽15日=午前10時から竜丘公民館(電話26・9303)。午後3時から正永寺、問い合わせは橋北公民館(電話24・0310)。