平谷村の平谷諏訪神社式年御柱祭が15日、村内一帯で繰り広げられた。多くの村出身者や観光客が集まった沿道を、村の人口518人(5月1日現在)を上回る人数で曳行(えいこう)。女性を中心としたラッパ隊がマーチを奏で、祭りムードを盛り上げた。
午前8時に「才の神」地籍に集まった氏子たちは、神事に続き、昔ながらの「ヨキ」(小型のオノ)も使って伐採と皮むきを行い、平谷高原スキー場を目指して柱を進めた。
里曳きは国道153号を経由し、花飾りやちょうちんが飾られた旧道などで実施。「信州平谷温泉ひまわりの湯」奥にある神社を目指し、老若男女500人以上で曳行した。
そろいの赤いTシャツを着たラッパ隊の主婦らは、この日のために練習したマーチを華々しく演奏。曳き手たちは突撃ラッパに合わせ、家々の玄関に勢いよく突入しながら進んだ。
諏訪から招いた女性木遣り衆は、本場の正調木遣りを披露しながら「ヨイサ」の掛け声で氏子たちを扇動。100メートル間隔で設けられた休憩所では、自治会ごとに踊りなどの出し物で楽しませた。
午後に行われた神社前の川渡しと、神社石段脇の引き上げで熱気は最高潮に。温泉横では食事や酒が観光客にも振舞われ、菓子まきも盛大に行われた。
普段は静かな村の盛り上がりに、住民は「今回も大勢の人に来てもらって盛り上がって何より。次も、その次も活気ある祭りにしたい」と笑顔で話していた。