座光寺・恒川遺跡群の出土品を文化財に

文化・芸能

[ 2013年 8月 10日 土曜日 8時25分 ]

 飯田市教育委員会は9日に開いた定例会で、奈良・平安時代の役所「伊那郡衙(ぐんが)」が置かれていた座光寺の「恒川(ごんが)遺跡群」から出土した墨書土器7点と陶硯88点、瓦15点の計110点を市有形文化財に指定した。「考古学的に高い価値を持つ伊那郡衙の遺構を含む遺跡群であるものを示すもの」として重要性を指摘している。

 市教委がこのほど同遺跡群の一部の国史跡指定を申請したことに伴い、遺跡の価値を明確にしようと、1977年から実施した一般国道153号座光寺バイパス建設に先立つ発掘調査で発見された出土品の中から、郡衙に関連する遺物として価値の認められるものの文化財指定を決定した。

 墨書土器は、官用を示す「官」、官衙の給食施設である厨家を示す「厨」、信濃を示す可能性のある「信」の字が、墨で土器に書かれたものが指定された。いずれも郡衙の厨家の所有であったと判断されている。

 陶硯は、輪状の脚で透かしをつける圏足を中心に、獣の足を模した獣脚、蹄を象った蹄脚の円面硯などが指定を受けた。同遺跡群では、硯専門に焼かれた専用硯が84点出土しており、県全体の専用硯268点の約31%を占めている。岐阜県関市の弥勒寺東遺跡や岡谷市の榎垣外遺跡といった近隣の官衙遺跡と比較すると出土量が多いことから、伊那郡衙での文書業務の多さを反映していると考えられ、信濃国衙レベルの行政に関与していた可能性が指摘されている。

 瓦類は正倉院の区画溝と正倉院内から出土した軒丸瓦、丸瓦、軒平瓦、平瓦など。8世紀後半から9世紀代、正倉の中で大型で中心的な役割を持つ法倉に使用されたと考えられている。

 今回の指定により、市の指定文化財は100件に、有形文化財は51件となった。

  

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