文楽座で活躍する2人が母校に凱旋

文化・芸能

[ 2016年 11月 22日 火曜日 16時08分 ]

人形の動かし方を説明する簑之さん

 少年期に今田人形に親しみ、現在は文楽座(大阪)で活躍する三味線の鶴澤清志郎(つるざわせいしろう)(本名・澤柳春彦)さん(42)と人形遣いの吉田簑之(みのゆき)(同・木下愼之輔)さん(24)=ともに飯田市龍江出身=の2人が21日、竜峡中学校と飯田女子高校で昼夜開かれた文楽公演に凱旋出演し、迫力のある演奏と表現で生徒と一般来場者を魅了した。

 ユネスコ無形文化財の人形浄瑠璃文楽を間近で見ることで、地域に伝わる伝統芸能に興味を持ってもらう機会に―と、伊那人形芝居保存協議会などが主催し、母校の竜峡中では生徒170人と一般100人超、女子高では生徒を含む150人が鑑賞した。

 両会場では、今田人形座も得意とする「二人三番叟(ふたりさんばそう)」と「伊達娘恋緋鹿子(だてむすめこいのひがのこ) 火見櫓(ひのみやぐら)の段」を上演し、簑之さんは足の動きを担当した。

 簑之さんによる人形の構造と操り方の分かりやすい説明もあり、足や手の動かし方の失敗例もユーモラスに見せながら楽しませた。

 今田人形座の会員たちは「あまりの迫力に驚いたし、三番叟には鳥肌が立った。プロは音と決めがすごい」、竜峡中の今田人形クラブで活動する女子生徒らは「私たちが扱うのと違い、ほとんど人間に見える」と絶賛していた。

 2人を中学時代から知る今田人形座の太夫、川上秀子さん(59)=下條村=は「清志郎さんは早くから注目され、実力・人気ともに一番の師匠について本当に成長した。簑之さんの説明はドキドキしながら聞いたが、立派になった」と笑顔で話した。

 中学の今田人形クラブで部長を務めた清志郎さんは「地元で人形浄瑠璃を見ていることもあり、頑張って見てくれてうれしかった」と話した。

 郷里で今田人形を守る人たちについては「今田人形と文楽にはそれぞれの持ち味があり、人は上下を付けたがるが、互いに尊敬し合うべき。仕事を持ちながら演じている人たちがこれからも頑張り、そのまま守ってもらえたら」と願った。

 高校時代に鑑賞した文楽に急激に傾倒し、高校卒業後に文楽協会の研究生となった簑之さんは「飯田の人たちや中学の後輩に楽しんでもらえていることが分かり、僕も楽しませてもらった」と声を弾ませ、「可能なら大きい演目を手掛け、またすぐにでも飯田で(有料)公演がしたい」と話した。

 今公演は、20日に終わった大阪本公演と22日の軽井沢公演の合間に一行が2人の郷里・飯田を通ることから、兄弟子の勧めで実現した。

  

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