春の歌舞伎 「大鹿村騒動記」出演者も鑑賞

文化・芸能

[ 2011年 5月 7日 土曜日 13時21分 ]

 大鹿村に江戸時代から伝わる「大鹿歌舞伎」(国選択無形民俗文化財)の春の定期公演が3日、大河原の大磧(たいせき)神社舞台であり、村民たちでつくる保存会の熱演が1300人の観衆を魅了した。幕あいには、昨年11月に村内でロケを行い、ことし7月16日から公開される映画「大鹿村騒動記」に主演した俳優原田芳雄さんや大楠道代さん、阪本順治監督らがあいさつした。

 演目は定期公演初演となる「傾城阿波鳴門どんどろ大師の段」と、大鹿歌舞伎オリジナルで平家の落ち武者、悪七兵衛景清が源氏に戦いを挑む「六千両後日之文章 重忠館の段」の2幕。伝統を受け継ぐ村民による熱演に、観客からは掛け声と拍手がわき起こり、見えを切る場面ではおひねりも飛んだ。「六千両後日之文章 重忠館の段」は映画で取り上げられた。

 この日は天候にも恵まれ、県内外から大勢の歌舞伎ファンが訪れ境内を埋めた。子ども連れも多く、ござを広げるなどして村民らによる伝統の地芝居をゆったり楽しんでいた。

 また、幕あいに舞台に上った阪本監督は、村民ら約850人が観客役を務めたという撮影に触れ「いい意味でやりにくかった」と笑いを誘い、主演の原田さんは「3年前に大鹿歌舞伎を見て、ものすごい衝撃を受けた。大鹿村の皆さんの協力なしには100%できなかった映画だと思う」と述べた。

 阿部守一知事も鑑賞し「大鹿村歌舞伎は最高。素晴らしい伝統芸能を次の世代につなげてほしい」と話した。

 映画「大鹿村騒動記」は、記憶障害となり過去を忘れていた元妻が、村に戻って来る場面から物語は始まる。村に約300年前から伝わる歌舞伎を通して、再び心を通い合わせていく姿を描く。主演は原田さん。女優の大楠さんが元妻役を演じ、岸部一徳さんや松たか子さん、佐藤浩市さんらが脇を固める。

  

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