保存会のメンバーがこのほど、国際協力機構(JICA)主催の課題別研修で町内を訪れているケニアなど12カ国の政府職員ら研修生に、江戸後期から伝わる伝統の獅子舞を境内で披露した。
同町への訪問は5年目。獅子舞は毎年、春秋の例大祭に奉納しているが、同研修コーディネーターの米山由子さんの依頼で研修メニューに初めて組み入れた。
七椙神社の獅子舞は、大きな屋台獅子が特徴の一つ。獅子はほろで覆われ、笛などの囃子が中から鳴り響く。曲目は「ヒャーヒャー」「数え歌」「シンキン」「道中囃子」の4種類。独特のリズムを刻みながら獅子頭が激しく舞うと、研修生たちは驚いた表情を見せたりカメラに収めていた。
ザンビアのジョン・チュバさんは「日本は進んでいる国だと思ったけど、伝統を大切にする一面も見ることができた」とうれしそうに語った。
また、神社の名前の由来にもなっている境内の7本の杉「千年杉」のうち、手入れをする際に出る枝を使ったお守りが全員にプレゼントされた。
奏楽保存会の伊藤政穂さんは「日本の伝統文化を知り、触れる機会になればいい」と話した。