歴史ブームで上郷考古博の企画展1000人突破

文化・芸能

[ 2009年 11月 20日 金曜日 9時47分 ]

 全国的な歴史ブームの追い風を受けてか、飯田市上郷考古博物館(同市上郷別府)の秋季企画展「南信州の山城」の観覧者数が、同館企画展としては初めて1000人を超えた。県外からの入館者や展覧会図録の問い合わせ、同館では珍しい中高生の観覧もあり、担当者は「非常に関心が高いと実感している」と話している。

 南信州地域には、中世に築かれた150を超える城館跡があり、この企画展では山城を中心に、16の城跡と6遺跡で発掘された520点余りの遺物を展示している。「これだけのものを一堂に集めた展示は珍しいのでは」(同館)という内容で、これまで3回開かれた講座には、延べ200人以上が足を運んだ。

 地域の史学会や市民大学講座など地元住民が観覧したほか、首都圏や中京圏の研究者や愛好家、同館では珍しい中高生など、幅広い愛好者が訪れているのが今展の特徴。これまでになく遠くは広島や山口、兵庫県からも「図録を送ってほしい」と問い合わせがあったという。

 いま、なぜ山城が人気なのだろうか。同館の学芸員、馬場保之さんは「戦国時代が大河ドラマの舞台になり、近年の歴史ブームが追い風になったのでは」と分析する。また、飯田市で山城(同市千代の鶯ケ城)の全面発掘があったことや、山城を地域の財産として保存・継承する取り組みが活発になっていることも、関心が高まる要因になったのではと考えている。

 南信州地域の山城では茶わんや茶釜、茶臼など茶に関係する出土品や伝世品が多く、これらの遺物から城や館に暮らした人々の営みがうかがえる。馬場さんは「時代背景を物語る、歴史史料としての山城に光が当たったのではないか。この財産を将来にどう継承していったらいいかを考える機会になれば」と話していた。

 企画展は29日まで。28、29の両日は午前10時と午後2時から、展示解説会を予定している。開館は午前9時半から午後5時(入館同4時半)まで、月曜日と祝日の翌日は休館。大人200円、高校生150円、小中学生100円。図録は1冊1000円。問い合わせは同館(電話0265―53―3755)へ。

  

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