豊丘村河野の河野大宮神社獅子お囃子保存会(市瀬憲会長)はこのほど、秋田県由利本荘市で開かれた「第29回国民文化祭あきた2014獅子舞フェスティバル」に参加した。南信州が誇る屋台獅子の代表として勇壮な舞を披露し、観衆を魅了した。
イベントは、文化庁や秋田県などが主催し、同市内のホールで開催。地元の秋田県をはじめ、10県の16団体が出演した。
河野の獅子舞は、1882年に高森町山吹の子安神社から伝授され、以来130年にわたり豊丘村河野の伝統芸能として継承されており、江戸に出た獅子が荒れるのを「おかめ」がなだめるのが特徴。ステージでも、3人の女性によるおかめが巨大な獅子を鎮める伝統舞を披露した。
3カ月前から週に2度のペースで練習を重ね、本番が近づくにつれて回数を増やし、10月下旬から連日稽古をして備えた。
当日は34人がバスに乗り分け、中型のトレーラーで獅子を運んだ。
参加団体の多くが神楽獅子で、屋台獅子は唯一。全長11メートルの巨大な獅子が姿を表すと、驚きの声をあげる人も多かった。
市瀬会長は「いろんなルーツを持った獅子の多彩な舞を学び、勉強になった。3カ月にわたり練習した成果をステージ上で発揮できたことも大きな成果だった」と強調。今後の芸能継承に向けた「ステップになった」と話していた。