珠を回し諸願成就を、大鹿村釜沢の伝統「おふだん」

文化・芸能

[ 2010年 1月 27日 水曜日 9時40分 ]

 大鹿村釜沢の伝統行事「おふだん(数珠回し)」はこのほど、地区集会所で住民18人が出席して行われた。室内に安置の木造仏像12体に造花(不断の花)を飾り、団子や菓子を供えた。

 先達の松下隆男さん(70)が「おふだんは不平、不満、不作などの『不』を断ち切る意味。悪いことをしない良い世の中になるよう祈りましょう」と話し、全員で「般若心経」を唱えた。

 車座に座り直して、長さ6メートル余りの大数珠を広げ、先達がたたく鉦(かね)の音に合わせ「なむあみだぶつ、なむあみだぶつ」と唱えながら30回(本来は108回)まわし、仏の供養と無病息災、五穀豊穣、諸願成就を祈願した。

 江戸時代中期から続くという「おふだん」。古くは地区内の太竜寺で行われたが、廃寺になったため、1954(昭和29)年から集会所で行われている。中断した時期もあったが、平成以降復活継続。「二十日正月」の行事だが、最近は20日に近い日曜に実施している。

 釜沢は村内最遠の集落で30戸を超えた時代もあったが、現在は12戸までに過疎がすすんだ。しかし、英国や関東、九州などからのIターン移住者が居住し、伝統行事にも参加している。

  

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