美博で春草コレクション展示

文化・芸能

[ 2016年 4月 22日 金曜日 8時15分 ]

 飯田市追手町の市美術博物館は5月15日まで、仲ノ町出身の日本画家・菱田春草のコレクション展示「時々刻々」を行っている。気象や時間の変化をテーマに、刻々と移り変わる自然の表情を捉えた作品や資料など30点余を展示している。

 春草が描いた画題に焦点を当て、同館所蔵作品を紹介するシリーズ展示の第1回。春、夏、秋の季節ごとに、それぞれの風情を描いた春草や関連画家の作品を並べている。

 朝焼けの空の下、新緑の丘陵に咲く満開の桜を捉えた「春暁」(1902)や、春の夕暮れの中で家路につく夫婦を描いた「帰樵」(06)。朦朧体の筆法を生かして描いた「夜桜」(04)は夜霧の中、桜の若木が月の光に照らされて浮かび上がる幻想的な光景を描写している。

 ほか、雨が止んだ夏の山間の一瞬の情景を捉えた春草と横山大観の対幅、雲の切れ間からのぞく富士山と虹などを描いた下村観山の「雨後富士」(23頃)など。

 春草の貼交帳(スクラップブック)に貼り込まれたスケッチや、「月下の雁」(03~08)制作の際に参考にしたと推測される円山四条派系の粉本「雁図粉本」なども展示した。

 ほか、春草が少年時代を過ごした飯田の旧家の床の間や茶室をイメージし、中国明代の陶器や春草の掛軸「花あやめ」(06)を飾ったコーナーも設けている。

 次回は5月21日から6月19日まで、「端正妍麗」をテーマに展示を行う。

 開館は午前9時半から午後5時(入館は同4時半)まで。月曜と祝日の翌日は休館。観覧料は一般310円、高校生200円、小中学生100円。20人以上は団体料金。問い合わせは同館(電話0265・22・8118)へ。

  

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