美博で春草コレクション展

文化・芸能

[ 2012年 4月 4日 水曜日 9時52分 ]

 飯田市追手町の市美術博物館は22日まで、日本画家・菱田春草のコレクション展示を行っている。来年3月まで全6回実施する春草のシリーズ展示の第1回。「菊慈童」をメーンに、山水画の形式を用いた春草絵画や関連する作家の作品など19点を展示している。

 同館では本年度、所蔵作品や寄託作品を特定のテーマに沿って紹介するコレクション展示を9回にわたって計画。このうち6回を「シリーズ菱田春草」と題し、没後100年を経過した春草を、作品を通して回顧する。

 今回は「菊慈童」に焦点を当てながら、作品に表れる山水表現をテーマに。1900(明治33)年に制作された同作は、明治期において斬新な画風であった「朦朧(もうろう)体」によって描かれているが、画面構成は伝統的な山水画の形式を用いている。菊慈童の背景に広がる秋の山には、山水画の理想化された風景にリアリティーが付加され、日本画の伝統にならいつつ新しい表現を志向している。

 会場では画業初期から晩年までの山水表現が表れた作品が並び、その変遷を概観できる。日本美術院の仲間である横山大観との対幅、親せきや春草画コレクターと交わした書簡も。また「飯田町の美術」と題し、春草以前の山水画として、佐竹蓬平や鈴木芙蓉、富岡鉄斎、池大雅といった郷土ゆかりの画家7人の作品も展示されている。

 今後のシリーズ展示では、春草の作品を生涯を追って紹介。次回は6月29日から7月29日まで、「牧童―東京美術学校時代―」と題し、初期の作品について取り上げる。

 開館は午前9時半から午後5時(入館は同4時半)まで。月曜休館。観覧料は一般310円、高校生200円、小中学生100円。20人以上は団体料金。問い合わせは同館(電話0265・22・8118)へ。

  

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