美博で田中芳男没後100年記念特別展

文化・芸能

[ 2016年 10月 9日 日曜日 13時53分 ]

003美博田中展

 飯田市追手町の同市美術博物館は11月27日まで、田中芳男没後100年記念特別展「日本の近代化に挑んだ人々―田中芳男と南信州の偉人たち―」を開いている。市内出身の田中芳男(1838―1916)をはじめ、日本の近代化に貢献した飯田下伊那地域の偉人40人余を取り上げている。

 田中は1838(天保9)年、医師・田中隆三の三男として誕生。名古屋へ遊学した後、61(文久元)年に江戸に出て幕府の洋学研究機関・蕃書調所に勤務した。

 67(慶応3)年のパリ万国博覧会で出品物の輸送と展示を担当して渡仏した際、現地で目にした博覧会や博物館、動物園、植物園が理想となり、71(明治4)年に国内初の博覧会を開催。

 翌72年には日本の国立博物館の起源となる文部省博物館や、日本最初の公共図書館を開設した。82(同15)年、博物館を上野公園に移転させ、付属施設として動物園を設置している。

 90(同23)年から1916(大正5)年までの貴族院議員時代には博物学・農学の専門家として活発に活動し、大日本農会・大日本水産会・大日本山林会の幹事長や会長を歴任して農林水産業の振興に尽力。15(同4)年、男爵を授けられた。

 会場には、田中に関する資料を並べたほか、江戸時代から現代までの郷土の偉人たちを紹介。儒学者の太宰春台(1680―1747)や文学者の日夏耿之介(1890―1971)、実業家の伊原五郎兵衛(1880―1952)など、さまざまな分野で活躍した偉人たちの功績を取り上げている。

 同館では「展覧会が郷土の偉人たちの存在を見直す契機となり、彼らを生んだ地域に潜む特性を探り、そうした人物を育み育てる地育力について考える機会になれば」と、来場を呼び掛けている。

 開館は午前9時半から午後5時(入館は同4時半)まで。月曜(祝日の場合は開館)と祝日の翌日は休館。観覧料は一般310円、高校生200円、小中学生100円。20人以上は団体料金。

 期間中には関連事業を行う。10月30日と11月6日には南信州の偉人を知る連続講座を開講。公益社団法人大日本農会顧問の西尾敏彦さんの講演会「日本にみどりの革命の花を咲かせた『花神』田中芳男」は10月16日、シンポジウム「南信州が輩出した人びと―なぜ人物がうまれたのか」は11月20日に行う。いずれも午後1時半から。

 また同展期間中は、隣接する柳田国男館を特別公開。プラネタリウム天歩では午前11時(土日のみ)と午後2時、同3時半から、同館オリジナル番組「日本の博物館の父 田中芳男」の無料投影を行う。

 問い合わせは同館(電話0265・22・8118)へ。

  

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