自然とアートが融合

文化・芸能

[ 2021年 5月 10日 月曜日 15時58分 ]

 飯田下伊那地域にゆかりのあるアーティストでつくる「チームHAYASU」は9日、天竜ライン下り(飯田市龍江)の舟上で「天龍峡でアート」を開いた。観客とアーティストの双方が舟に乗り、舟上で公演するのは初めて。峡谷の中で和太鼓、笛、書によるパフォーマンスが披露され、観客は自然とアートの融合に酔いしれた。

 「チームHAYASU」はイラスト書道家・和全さんと和太鼓奏者の塩原良さん、笛奏者の森田梅泉さんらによるパフォーマンスチーム。この日は森田さんが体調不良により出演できなくなったため、愛蓮和美さんを新キャストに迎えて行った。

 午前と午後の2回公演し、2回とも客船は2艘出た。

 客船は天龍峡温泉港を、アーティスト3人が乗った舟は唐笠港をそれぞれ出発。観客は新緑の天龍峡を楽しみながら川を下り、「のぞきの松」下流の屏風岩でアーティストの舟と会い、公演が始まった。

 前半は舟を停め、3人と観客の舟が離れた状態で行われた。愛蓮さんが篠笛で「天竜下れば」を奏でた後、塩原さんによる大太鼓の一人打ちに愛蓮さんの笛が加わり、それに感化される形で和全さんが一辺約2メートルある大きな紙に、大筆で「翠」や「舞」の字を書き上げた。

 後半は船頭が3人の舟と客船2艘を並べて接近させ、舟を動かし360度回転させながらパフォーマンスを展開した。愛蓮さんが「山帰来」を奏で、塩原さんが疫病退散を願って霜月神楽の舞を披露し、それに合わせて和全さんが筆で大きな龍を描いた。

 静かな峡谷に大太鼓と篠笛の音がこだまし、観客は迫力がありかつ幻想的な世界に聞き入っていた。最後に和全さんが参加者の似顔絵を書いて贈った。

 東京生まれの東京育ちで、仕事で伊那市に住む手島純一さん(23)は予定していた日に天龍峡に行こうとしたが財布を忘れ、かつ9日も電車に遅れ、偶然が重なりイベントに出会ったという。「自然の中での演奏を観賞するのは初めて。谷全体に音が響きわたり、普通にはない魅力があった。天龍峡ならではの企画だと思う」と満足していた。

 塩原さんは「響きが良く、やってるこちらが気持ち良かった。お客さまが温かく、コロナ禍で委縮した日常が続く中、伸び伸びしたい気持ちが伝わり、お客さまの気持ちも響いてきて感動した」とし、「劇場から外に出て、信州の大自然の力を借りて活動していきたい。南信州は誇れる名所がたくさんあるので、『ここでやるのか』と驚かれる場所でやれたら」と語った。

◎写真説明:第二部では舟が並走してパフォーマンスを披露

  

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