遠山の霜月祭りが開幕

文化・芸能

[ 2016年 12月 2日 金曜日 15時26分 ]

001霜月祭り

 飯田市上村、南信濃に伝わる国重要無形民俗文化財の「遠山の霜月祭り」が1日夜、南信濃八日市場の日月神社を皮切りに幕を開けた。氏子と多くの見物客、笛で祭りに参加した浜井場小学校児童が湯釜を囲み、生命力の再生を祈るとされる湯立て神楽を奉納した。15日まで9地区の神社で繰り広げる。

 八百万(やおよろず)の神々を招き、願いごとをするための神事を行った後、午後10時20分に「火の王」とも呼ばれる大天狗が現れると、大祭は最高潮に。「ヨーセー、ヨーセー」の掛け声に合わせて大天狗が煮えたぎる釜の湯を素手で払う「湯切り」が行われると、約80人の見物客から歓声が上がった。

 同祭りは、鎌倉時代に伝えられた宮廷の湯立て神楽に、かつて遠山郷を支配した領主で一揆によって滅びたとされる遠山土佐守一族の死霊を慰める鎮魂の儀式が後に伝わり、独自の形式で伝承されている。「霜月」の名称は旧暦の11月に行われることに由来し、年間を通じて最も日照時間が短くなる時期に神々を招いて祈りを捧げることで「万物に再び生命が蘇る」と信じられている。

 大天狗の面を着けた神職「禰宜(ねぎ)」の滝浪政司さん(72)は「高齢化で人が少なくなることは悲しいが、この場所を離れた住民が祭りに参加するために戻ってきてくれる。課題もあるが継続していきたい」と話した。

  

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