遠山の霜月祭りが開幕

文化・芸能

[ 2017年 12月 2日 土曜日 14時21分 ]

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 飯田市上村、南信濃に伝わる国重要無形民俗文化財の「遠山の霜月祭り」が1日夜、南信濃中立の正一位稲荷神社を皮切りに幕を開けた。氏子と多くの見物客が湯釜を囲み、生命力の再生を祈るとされる湯立て神楽を奉納した。15日まで9地区の神社で繰り広げる。

 八百万の神々を招き、願い事をするための神事を行った後、2つの釜を囲んで男性たちが装束舞を披露。湯を煮えたぎらせると、午後9時50分ごろに「火の王」とも呼ばれる祭りの主役、大天狗が登場した。

 掛け声に合わせて大天狗が煮えたぎる釜の湯を素手で払う「湯切り」が行われると、氏子たちや見物客から歓声が上がった。

 遠山郷と交流を続けている同市立浜井場小学校の5年生28人も、練習を重ねた笛で盛り上げた。小池弘晃君(11)は「みんなで笛を吹いたり、飛び跳ねたり出来てとても楽しかった」と興奮気味。千葉県から見物に訪れた男性(73)は「写真展で祭りの写真を見て、いつか訪れたいと思っていた。念願がかなってうれしい」と語った。

 祭りは、鎌倉時代に伝えられた宮廷の湯立て神楽に、かつて遠山郷を支配した領主、遠山土佐守一族の死霊を慰める鎮魂の儀式が後に伝わり、独自の形式で伝承されている。「霜月」の名称は旧暦の11月に行われることに由来し、年間を通じて最も日照時間が短くなる時期に神々を招いて祈りを捧げることで「万物に再び生命が蘇る」と信じられている。

 大天狗の面を着けた神職「禰宜(ねぎ)」の滝浪政司さん(74)は「県内外から大勢の人に来ていただき、大祭を盛大に行うことができた。神主として大変に光栄」と話した。

  

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