遠山霜月まつりの湯立て神楽が復活

文化・芸能

[ 2019年 12月 23日 月曜日 15時37分 ]

 飯田市上村・南信濃地区に伝わる「遠山の霜月まつり」で、2009年を最後に神事のみとしてきた南信濃大町の遠山天満宮で22日、伝統の「湯立て神楽」が復活した。地元和田小学校の児童と、地域が立ち上げた体験プログラムに参画する都内私立高校の生徒らが舞った。水の王が湯切りで鎮めると10年ぶりに八百万の神々が登場し、住民と参加者らが一つになって興じた。

 天満宮の霜月まつりは1978(昭和53)年に復活し、各地区の中で最も遅い12月23日を固定日にフィナーレを飾っていたが、担い手の減と高齢化により2009年に休止。「湯立て」をやめて神事のみとする一方、社殿を観光客向けの「霜月まつり公演」に提供してきた。

 復活のきっかけになったのは、関係人口の創出を目指す地域の体験プログラム。留学前の生徒に、海外で発信できる日本の伝統文化を学ばせようと模索する東京都の郁文館グローバル高校と交流が始まり、6月から準備を進めてきた。

 「祭りの意義や所作に込められた意味を理解し、氏子になりきって踊ってほしい」とする地元の期待にも応えようと、高校生たちは地区で農家民泊をしながら学び、和田小学校とテレビ会議でつないで練習した。2週間前からは、放課後に毎日2時間の稽古を重ねた。

 同校から卒業生1人を含む9人、和田小から児童8人が参加し、白装束に身を包んで「扇の舞」や「剣の舞」を披露。4人1組になって湯釜を囲み、地元住民が打ち鳴らす太鼓に合わせて伝統舞を繰り広げた。

 扇子を握り、ダイナミックに踊った高校3年生(18)は「ミスもあったが、しっかり踊れた。伝統ある祭りに参加できたことを誇りに、学校や留学先で魅力を発信したい」と語った。

 「緊張した」と話したのは和田小5年生(11)。本番の舞台で「練習の成果が出せた」と振り返った。

 10年ぶりの復活を喜んだのは遠山天満宮奉賛会の鎌倉詔(つげる)会長(72)。「若い人たちのおかげで再び祭りをよみがえらせることができた。氏子は減ったが、来年以降も何らかの形で続けたい」と思いを語った。

 社殿を修復し、37年ぶりに復活させたのが1978年。以来、30数戸で守っていたが、10年前には13戸まで減り、続けられなくなった。

 現在は9戸。今回の復活には他地区の保存会や地区の各団体が協力した。

◎写真説明:和田小児童の「剣の舞」

  

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