野底山のチョウセンゴヨウ 市天然記念物指定解除

文化・芸能

[ 2013年 2月 28日 木曜日 15時53分 ]

 飯田市教育委員会は1月の定例委員会にで、市天然記念物だった上郷黒田の「野底山次郎防(じろんぼ)のチョウセンゴヨウ」の指定解除を決定した。昨年6月に幹から折れて倒れている状態で発見され、復元が不可能であることから、市文化財審議委員会(山内尚巳委員長)から答申を受けて決定した。

 チョウセンゴヨウは氷河時代の化石からも確認される古いタイプのマツ属の樹木で、葉が5本ずつ束生することに特徴がある。日本では中部地方と四国地方の、標高1700―2500メートルの亜高山帯に自生するまれな種類。野底山のチョウセンゴヨウは標高850メートルの低地にある巨木として珍しく、1997年に市天然記念物に指定されていた。

 昨年6月、幹から折れて倒れている状態で発見。倒れた幹の長さは31メートル、残存した幹の長さは3・5メートルだった。市教委では、芽が冬芽のままで、折れた部分の木芯部は腐食が進んでいる状態であったことから、同年4月の寒波の際、老成による衰弱によって大風に耐え切れず倒れたと推察した。

 野底山のチョウセンゴヨウは2008年、幹の一部が裂け大穴が開いているのが確認されていた。当時、倒れ防止の支柱設置や防菌剤人工樹皮の塗布などが提案されたが、「自然林が世代交代することは当然のことであり、自然にゆだねることにしたい」とする所有者の意向により、特別な保護措置を行わなかった。

 今回倒れた幹を復元することは不可能な状態であり、指定が解除されることになった。

  

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