阿南町で新野の雪祭り 雪夜に力強い舞を披露

文化・芸能

[ 2017年 1月 16日 月曜日 15時15分 ]

見物客も見よう見まねでまねをした幸法の舞

 国重要無形民俗文化財の阿南町新野の雪祭り(金田伸由宮司、勝野喜代始保存会長)は13日に幕開けし、メインとなる「お庭の儀」などが15日未明から早朝に掛け、伊豆神社境内で繰り広げられた。今年も記録保存のための撮影を行い指定光源以外は禁止されたものの、月明かりが降り積もった雪に反射する幻想的な明るさの中、幸法(さいほう)などの神々が力強い舞を披露した。

 14日から15日に日付が変わるころ境内には見物客が続々と集まり始め、午前1時半すぎ、消防団の青年たちが「ランジョウ、ランジョウ」と叫びながら舞い手らがいる「幸法の館」を丸太で叩いた。神主が巨大松明に舟形で火をともすと、待ちに待った神々が登場して「お庭の儀」に入った。

 幸法や茂登喜(もどき)、お馬様とも呼ばれる競馬(きょうまん)が姿を見せると、海道下りや神婆といった物語仕立てのユニークな翁芸、3匹の鬼「天狗(てんごう)」と続き、クライマックスは「田遊び」。山の神や異郷の神々が大地を踏み鎮め、野獣や精霊たちを迎える行事を通じて「これでことし1年は安全に迎えられる」と予祝して締めくくった。

 祭りでは南信州阿南町新野雪祭等資産化事業実行委員会と南信州広域連合が取り組む第4次広域計画(基本構想・基本計画」の民俗芸能保存継承プロジェクトの一環で、昨年に続き記録保存が実施された。今年は補足撮影で前年のようなクレーンを使った大規模撮影はなく、一般のフラッシュ撮影は禁止されたものの混乱はなかった。

 2年間にわたり祭り撮影の指揮を執ってきた飯田市美術博物館の桜井弘人学芸員(63)によると、年度末には5時間に及ぶDVDが完成する予定で「知れば知るほど奥深い祭り。全国の大学や研究機関に納めたい」と話した。

  

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