阿南町で新野の雪祭りを開催

文化・芸能

[ 2020年 1月 15日 水曜日 15時13分 ]

 阿南町新野に伝わる国重要無形民俗文化財「新野の雪祭り」が13日から15日朝にかけ、伊豆神社、諏訪神社で行われた。「幸法(さいほう)」、「茂登喜(もどき)」、「競馬(きょうまん)」などの神々が伊豆神社境内に舞う「広庭の祭事」は、15日未明に開始。「豊年の兆し」とされる雪がしんしんと降る中での舞に、観衆から「今年は豊作間違いなし」と力強い声が飛んだ。

 雪を豊年の吉兆とみて、田畑の実りを願う祭り。13日朝、伊豆神社に収められている面形を諏訪神社へ運ぶみこし渡御「お下り」から始まった。

 同神社で面形に魂を入れる「面形化粧」、試舞などを経て14日夕、伊豆神社にみこし還御の「お上り」行列が到着して祭り本番。15日朝にかけ、田楽、舞楽、神楽、猿楽、田遊びなどが夜通し繰り広げられた。

 広庭の祭事は地区住民をはじめ、アマチュアカメラマンや観光客ら、多くの観衆が見守った。庁屋(支度部屋)の壁をまきや棒などでたたく「らんじょう」に促されて最初に姿を現したのが、柔和な面に赤頭巾、長いわらの冠をつけ、手には松と扇を持って舞う幸法。時に軽快に、時に力強く多彩に舞い、大きな歓声と拍手を誘った。

 高校3年生の時以来2度目の幸法役を務めた、同地区在住の金田昌朗さん(23)は「周りの声援に後押しされ、最後まで舞うことができた。高校生の時よりも一つ一つの動きに注意を払うことができた」と笑顔。「高校進学を機に祭りから遠ざかってしまう同年代が多いが、歴史ある祭りを一緒に受け継いでいく仲間を増やしていきたい」と話した。

 保存会の勝野喜代始会長(66)は「暖かい日が続いていたが、この日に合わせるかのように雪が降ってくれうれしい。今年は豊作になってくれるはず」と期待。「人口減少をはじめ、かつて祝日だった15日が平日になったことなどの影響から担い手や観客の減少が続くが、子どもたちとの関係性を深めることで、次の世代へとつないでいきたい」と力を込めた。

◎写真説明:雪が降る中舞う幸法

  

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