豊年願い神々が舞う 阿南町で「新野の雪祭り」

文化・芸能

[ 2015年 1月 16日 金曜日 9時37分 ]

 阿南町新野の国重要無形民俗文化財、新野の雪祭り(金田伸由宮司、金田昭徳保存会長)のメーンとなる「お庭の儀」などが14日深夜から15日朝にかけ、伊豆神社境内で繰り広げられた。幸法(さいほう)や競馬(きょうまん)、天狗(てんごう)などの神々が次々と舞い、県内外から訪れた多くの見物客を魅了した。

 祭りは13日に幕開けし、15日午前2時ごろから「お庭の儀」に入った。その1時間ほど前、消防団の青年たちが「ランジョウ、ランジョウ」と叫びながら舞い手らがいる「幸法の館」を丸太でたたき、高さ約7メートルの巨大な松明に神主が舟形で火をともすと、待ちに待った神々の舞が始まった。

 深夜から朝にかけ幸法(さいほう)や茂登喜、お馬様とも呼ばれる競馬(きょうまん)が登場。海道下りや神婆といった物語仕立てのユニークな翁芸、3匹の鬼「天狗(てんごう)」、その後も「しずめ」や「八幡」などと続き、最後の「田遊び」で1年が豊年になると予兆して祭りを締めくくった。

 昨年11月、東京の国立劇場で初公演した同祭り。舞い手50人のほか新野小学校児童や阿南第二中学校生徒など子どもたち約20人も参加した。国立劇場で八幡の駒役だった新野小5年生の男子児童(11)は、この日「神婆(かんば)」を演じ、「国立劇場では緊張したけど、ここでは緊張せずに楽しめる。自分が大人になっても雪まつりを続けていきたい」と話した。

 同劇場公演もあってか、ことしの見物客は例年の2割り増しと笑顔の金田会長も「先人が築き上げてきた地元の宝として、感謝しながら今後も継続していきたい」と述べた。

 三遠南信地域の祭りや伝統行事を見て回り、俳句にしているという兵庫県姫路市から訪れた男性(64)は「この地域の伝統芸能は面白く、優れているものがいくつも残っている」と話し、幸法が姿勢を低くして舞う姿に「白息を 地にはわせつつ 舞い続く」と詠んだ。

  

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