阿南町で新野の雪祭り開く

文化・芸能

[ 2016年 1月 15日 金曜日 17時10分 ]

 阿南町新野の国重要無形民俗文化財、新野の雪祭り(金田伸由宮司、金田昭徳保存会長)は13日に幕開けし、メーンとなる「お庭の儀」などが15日未明から早朝にかけて伊豆神社境内で繰り広げられた。ことしは記録保存の撮影を行うためフラッシュの使用が禁止され、わずかな明かりの中で幸法(さいほう)などの神々が次々と舞い、県内外から訪れた多くの見物客を魅了した。

 暖冬の影響で同祭りでは珍しく境内に雪が積もっていない状況だったが、この日は神々とともに雪も舞い降りた。

 消防団の青年たちが「ランジョウ、ランジョウ」と叫びながら舞い手らがいる「幸法の館」を丸太でたたき、巨大な松明に神主が舟形で火をともすと、待ちに待った神々が登場。15日午前2時ごろから「お庭の儀」に入った。幸法や茂登喜、お馬様とも呼ばれる競馬(きょうまん)が姿を見せ、海道下りや神婆といった物語仕立てのユニークな翁芸、3匹の鬼「天狗(てんごう)」などと続き、最後の「田遊び」で祭りを締めくくった。

 6年前から同祭りに密着し、自身で撮影した写真を交えながら「祭りの手引き」を作成しているという浜松市の男性(76)は「見せる祭りとしてとても興味深く、来るたびに新しい情報が入ってくる。また手直ししなければ」と祭りを見守った。

 ことしは南信州阿南町新野雪祭等資産化事業実行委員会と南信州広域連合が取り組む第4次広域計画(基本構想・基本計画)の民俗芸能保存継承プロジェクトの一環で、同祭りの記録保存を実施。スタッフ10人余が入り、クレーンを使うなどして計5台のカメラで大規模な撮影を行った。

 このため実行委員会や神社で設置した光源以外を利用した撮影が禁止されたが、同保存会によると混乱はなかった。祭りの調査研究を進める飯田市美術博物館の学芸員は「雪も降ってきて最高の状況。撮影も順調に進んでいる。本当に良いものができ上がる」と喜んだ。金田保存会長は「皆さんの理解を得ながら滞りなく祭りを終えることができた。あらためて私たちの生活の中の心の支えとしての祭りであると感じた」と話した。

  

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