阿南町早稲田神社で事の神送り行事

文化・芸能

[ 2014年 1月 15日 水曜日 9時04分 ]

 阿南町早稲田の早稲田神社で12日、伝統の早稲田人形による事の神送り行事が行われた。厄年を迎えた人や氏子らが三番叟(さんばそう)やみこしを担いだ人形などの行列をつくり「ハリセー、ヨイアナッ」との掛け声を響かせ地区内を練り歩いた。

 早稲田の神送り行事は、伊那谷人形芝居四座のうち早稲田人形座(伊藤安永会長)のみで行われる。悪病神、疫病神を村の外に送り出す「事の神送り」を人形仕立てにしたもので、早稲田神社と人形に対する信仰心の厚い同地区ならではの行事となっている。

 厄年を迎えた氏子らが厄落としのお祓いを受け、宮司や区長、氏子総代長らを先頭に三番叟、みこし、ヤッコの順に行列を組むと境内を左回りに3周し町内へ繰り出した。

 沿道では近隣の住民が待ち受け、人形が担ぐみこしに紙に包んださい銭を入れると、1年間の無病息災を願った。「神送り場」と呼ばれる旧早稲田村の村境に到着すると宮司が祝詞を奏上し、人形を置いて道を戻った。終了後はどんど焼きも行い、宮司の祝詞奏上とともに点火した。

 人形による神送りは明治中ごろまで流行り病や飢きんなどが起きた時に行う行事として続いてきたが以後中断された。昭和29年、三隅治雄氏の調査がきっかけで地域の伝統文化として残そうとする気運が高まり、現在の形で開催されるようになったという。

 早稲田人形保存会の伊藤会長(78)は「以前は子どもたちも加わって大きな行列だった。ことしは厄年が2人だけで例年より小さな行列になったが、良い年であってほしい」と話していた。

  

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