阿南町西条田上(かがみ)区の観音堂で秋彼岸中日の23日、「観音様の百万編念仏数珠回し」が行われた。40戸の集落の幼児から70代までの住民と、町社協グループホーム「まめだかな」の利用者3人も加わり計15人が参加した。
堂内に安置の西国33観音碑にろうそくをともし、各人がそれぞれ線香を手向けて参拝。続いて堂内の囲炉裏を囲んで、長さ10メートル余の大数珠を広げた。
松沢匡勝区長の先導で「なんまいだ、なんまいだ」と唱えながら反時計回りに7回大数珠を回し、先祖の供養と無病息災、地区の安泰を祈願した。
田上の数珠には「仁・義・禮・智・忠・信・孝・貞」の8つの文字を記した珠が付いており、他地区では例の少ない尊い数珠として大切に保管している。
数珠回しは30年ほど前に中断していたのを復活させて、ことしで14年目になる。「観音様に心を込めてお参りすると、皆さんの願いごとをかなえてくれる」などと大人から話を聞きながら、子どもも元気な声で念仏を唱えていた。