1年の無病息災などを願い、門松やしめ縄などの正月飾りを燃やす伝統行事「どんど焼き」が7日早朝、飯田下伊那各地で行われた。地域中から集められ、高く積み上げられた正月飾りやだるまなどの縁起物に火が点けられると、集まった親子連れら地域住民は、家内安全や学業成就など、それぞれの願いを空高く舞い上がる火の粉に乗せた。
どんど焼きは旧来、7日朝に行われてきたが、最近では休日に合わせて実施される地域が増えている。飯田広域消防本部によると、どんど焼き実施の届け出(6日現在)は、7日に43件、8日に328件、9日に54件、15日に32件などとなっており、計486件あるという。
飯田市立追手町小学校グラウンドでは、同市銀座と常盤町の2地区がそれぞれで実施。積み上げられた正月飾りに火が点けられると、あっという間に大きな火柱に。2本の火柱が小学校の校舎をぼんやりと照らす幻想的な空間で、集まった住民らは静かに炎を見つめ、幸せな1年となるよう願いを込めた。
橋南まちづくり委員会の黒澤誠会長(68)は、「ことしは例年より燃え方が良く、火柱も高かった。景気が良くなりそうだ」と期待を込めた。