飯田城下町遺跡の見学会開く

文化・芸能

[ 2014年 5月 21日 水曜日 8時17分 ]

 飯田市教育委員会は17日、同市箕瀬町・大久保町の「飯田城下町遺跡」の見学会を開いた。2011年度から本年度まで実施してきた発掘調査の成果を報告する最後の現地見学会。地域住民ら約40人が訪れ、出土した江戸時代の建物の遺構などを見学した。

 同遺跡では2011年度から、市道144号線建設と新市庁舎整備事業に先立つ発掘調査を行ってきた。これまで弥生時代後期・古墳時代中期の竪穴建物跡10棟以上と方形周溝墓、江戸時代以降の箕瀬通りに面する宅地や鍛冶関連遺構などを発見。また大久保町寄りの場所で、江戸後期の豪商・大坂屋桜井家の別邸の一部と考えられる石垣と4棟並ぶ土蔵の基礎が出土している。

 本年度は箕瀬通りに面した約1100平方メートルを対象に、江戸時代を主体とする町屋があった場所を調査。その結果、新しい時代のものである上層の地層には建物の床下の束を支えるための束石が、下層の古い地層には小さな穴が連続して並んでいたことが分かった。

 市教委生涯学習・スポーツ課文化財保護係の男性によると、上層は礎石建物、下層は掘立柱建物の跡と想定され「建物が掘立柱から礎石のものに変化しており、宅地に建てられた町屋の基礎構造の違いが表れている」とした。

 上層と下層を分ける時期は特定されていないが、江戸時代後期に建物が変化している点や、1823(文政6)年と31(天保2)年に箕瀬町で大火が起こっていることから「火事で宅地造成などをしたはずなので、そのくらいの時期で分けられるかもしれない」としつつ、「時期を明確にするためには、さらに出土遺物や遺構を検証することが必要」と話していた。

 発掘調査は本年度で終了し、今後は遺物の整理作業などを進める予定。

  

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