飯田水墨画会(木島玉諭代表)の第25回記念展が31日まで、飯田市小伝馬町の県飯田創造館で開かれている。今回は5年ごとに開催する記念展。普段よりも多くの数が出品され、会員と講師の吉澤玉昌さん(同市下殿岡)の水墨画91点を飾っている。
飯田下伊那地方の愛好者でつくる同会には、現在50―80代の約60人が所属。日本墨絵会会長である吉澤さんの指導のもと、同館で月2回勉強を行ったり、年2回スケッチ旅行へ出掛けている。年1回開く同展で成果を発表するとともに、公募展の日本墨絵展にも多くの人が参加している。
基本的に墨一色で表現するのが同会の特徴で、モチーフの立体感や近景と遠景を墨の濃淡で描き分けた作品が多い。コスモスなどの可憐な植物、雄大な滝や山々の情景を取り上げたものなど、さまざまな作品が展示されている。
木島会長は「作品に色を使わないので俗っぽくなく、清楚さが表れていると思う。墨の濃淡だけで表現している点を見てもらいたい」と話し、吉澤さんは「ベテランの人には実力があるし、水墨画を始めたばかりの人でもいい作品を作り上げている。また5年ごとに積み上げて、展覧会を続けていきたい」と語っていた。
会期中には、吉澤さんによる水墨画の実演会も開かれている。実演会は午前11時と午後2時(31日は11時のみ)からを予定。
開場は午前9時から午後5時(最終日は同4時)まで。入場無料。