高森で市田灯籠流し開く

文化・芸能

[ 2011年 8月 20日 土曜日 9時49分 ]

 高森町下市田の天竜川で18日夜、伊那谷に晩夏の訪れを告げる伝統の風物詩「市田灯籠流し」があった。250基の幻想的な灯籠の光が川面を流れ、約3000発の花火が夜空を焦がした。

 町観光協会の主催で88回目。ことし1年に亡くなった人の成仏と先祖の霊を慰めようと、大正時代から始まったとされる。

 激しい雨が過ぎた午後7時前、天竜川に架かる明神橋のたもとで僧侶が読経する中、火が灯された灯籠は岸から静かに送り出された。

 灯籠は、地元の出砂原(ださら)自治会の住民が麦わらや桑の枝を組んだりして手作りした。新盆を迎えた家では故人の戒名を記した紙も付けた。

 花火の打ち上げが始まると祭りもピークに。尺玉やスターマインが次々に打ち上がり、両岸を埋めた多くの見物客は晩夏の風情を味わった。

 明神橋近くには多くの出店が軒を連ね、浴衣姿の若者らが晩夏のイベントを楽しんだ。

 東日本大震災や県北部地震を受け、太鼓の競演やみこしの巡行、稚児提灯行列は自粛した。また明神橋近くの土手中段には震災の犠牲者を悼む竹灯籠約100基を並べ、哀悼の意を深くした。

  

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