「スパイラル水引」を開発 野々村水引店 強度増し用途広がる

南信州経済

[ 2017年 9月 27日 水曜日 15時14分 ]

小松さんによるワークショップ

 「水引そのもの」の製造を手掛ける、飯田市松尾清水の野々村水引店(野々村義之社長)は、従来の単一線状の水引とは異なり、複数の色(2~9本)の水引をらせん状に編みこむことで強度やボリューム感を増し、用途の幅を広げる「スパイラル水引」を開発した。飯田市出身の水引デザイナー、小松慶子さん(33)=東京=との協力により、同水引を活用したアクセサリーやインテリアなどの開発にも着手。現在ライン生産化を進めており、水引素材と加工品の両面で、年内にもサンプル品を各方面に配布し、反応を確かめながら、来年の販売開始を目指す。

 淡路結びなどの細工を行う前の「生水引」を製造し、地元を中心とする水引加工業者へ卸す同社。冠婚葬祭で目にする機会の多い赤、白、黒をはじめ、蛍光色やラメ入りのものなど、その種類は200を超えるという。

 また、野々村社長(43)は、飯田下伊那で唯一、機械を使わない手こき・手染めで生水引をつくる職人として、木下水引(飯田市上殿岡)と共同開発した宮内庁御用達の生水引「紅(くれない)」の製造も手掛けている。

 2年前、先代の故野々村義男さんが特別に製造していた、複数の水引を編みこむ機械が知人宅の倉庫に眠ったままになっていることが判明。先代の思いを受け継ぐとともに、ライフスタイルの変化に伴い結納などの水引需要が減少を続ける中、新たな水引を提案することで、「飯田水引」をあらためて全国、世界に発信していこうと、商品化を決意した。

 長野県地域産業活性化基金を活用し、本年度から本格的な取り組みを開始。デザイナーの小松さんが生水引を求め同社を訪れた縁も重なり、素材としての水引にとどまらず、加工商品まで手掛けることで、幅広い可能性をアピールしていく狙いだ。

 同社が主催する、スパイラル水引を使ったワークショップの講師も務める小松さんは、「1本の水引に複数の色を入れることができ、配色の自由度が増し、より美しい表現ができる。立体感が生まれ、強度も上がることで、今までにはない使い方も可能。たくさんの人に親しんでいただける商品ができれば」と意気込み。

 野々村社長は「洋服やバッグなどのファッション、大型のオブジェやアート作品など、さまざまなシーンに水引を取りれることを可能とした新製品。水引の付加価値を高めることで、飯田伝統の水引を発信していきたい」と力を込める。

  

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