信州物味湯産手形(ものみゆさんクーポン)の販売が1日、始まった。5年目を迎えたことしは信州・長野県観光協会の発行の事業へと拡大した。飯田下伊那をはじめ県内64の温泉施設から12カ所の湯巡りを楽しめる。
2010年に南信州観光連携プロジェクト会議で始まった事業。県外観光客のリピート利用や他県との差別化、各温泉施設の回遊効果などを狙ったもの。当初は昼神温泉を中心に飯田下伊那の19施設が参加したが、年を重ねるごとに徐々にエリアと対象施設が拡大し、ことしから県観光協会が発行する事業へと発展した。
冊子は1冊1300円(税込)。県内の観光スポット(物)、名物食事処(味)、温泉(湯)、土産物・農産物直売所(産)を網羅したガイドブックになっており、付録として大判の県広域マップもついている。
冊子を利用することで12カ所の温泉で無料で入浴ができる他、300を超える施設で割り引きなどの特典を受けることができる。掲載された入浴施設(飯伊では7施設)やエリア内の観光案内所などで販売しており、購入日から1年の利用が可能だ。
阿智村の昼神温泉観光局で同手形の発行を担当してきた岡庭智之さんは「連泊する観光客への県内周遊やリピーターとしての利用が期待できる。県内の各温泉地が広域的に連携することで、県として他県に負けない魅力を発信していきたい」と話していた。