「昼神スイーツコンテスト」(同実行委員会主催)でグランプリに選ばれた「星のドライフルーツ」が15日から、阿智村の昼神温泉郷の宿泊・観光施設を中心に販売を開始した。発売を記念して行われた発表会で熊谷秀樹村長は「スイーツを手に取ってもらうことでさらに村の名前が広まれば」と期待を込めた。
ドライフルーツは、同村春日の南信州菓子工房が製造。輪切りにすると断面が星形をしている「スターフルーツ」を、日本一を掲げる村の星空に見立て、果物本来の形と酸味を生かした甘すぎないものに仕上げた。
1袋27グラム入りで400円(税込み)。パッケージも星空をイメージしており、同社営業部の寅本芳郎さんは「きらきらした星に見えるよう、質感にもこだわった」と話す。
コンテストは、新たな温泉街づくりを考える旅館関係者ら有志が実行委を立ち上げて企画。星空観光の影響で増加傾向にある30~40代女性を対象にした「食べ歩きができ、南信州らしいスイーツ」を条件に参加を呼び掛けたところ、昨年12月の予選会には地元旅館や菓子店などから42種類のスイーツの出品があった。1月の本選では、20代から50代までの女性審査員の投票により、22種類の中からグランプリを決定した。
当初は4、5月の大型連休中に発売する予定だったが、世界的な新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、タイからのスターフルーツの輸入が滞り、延期となっていた。寅本さんは「地元企業として村を元気にする取り組みの手伝いができた」と喜び、「星を見に来た人たちが、素晴らしい自然の思い出とともにお土産として持ち帰ってもらえれば」と話した。
実行委員長の小島嘉仁さんは「日本一の星空の村らしい商品が出来上がった。多くのお客様に喜んでもらえるよう活用したい」。熊谷村長は「コロナ禍で暗いニュースも多いが、スイーツを通じて元気を発信していってほしい。村としてもPRしていく」とそれぞれ話していた。
◎写真説明:15日から販売を開始した「星のドライフルーツ」