「街なか創業塾」成果報告会

南信州経済

[ 2012年 4月 2日 月曜日 9時07分 ]

 NPO法人「いいだ応援ネットイデア」が昨年6月から取り組む、空き店舗を利用して商店経営の知識を学び、創業を目指す「街なか創業塾」で30日、10カ月間にわたり運営員として活動してきた3人が飯田市銀座の事務所で成果報告会を開いた。全員が起業とまではいかなかったものの、それぞれが街づくりの重要性を学び4月から三者三様新たな道に歩み出すことが報告された。

 県が公募した「街なか創業塾設置モデル事業」を受託したイデアが起業家DNA育成事業の一環として実施。訓練生に応募した3人が専門講習を通じて知識を学び、商店街各店での実地研修やイベントにも参加しながら起業を目指してきた。この3月で事業が終了するため、協力した団体や商店街向けに報告会を開いた。

 木下美奈子さん(49)は出産前後の女性を対象にオリジナルの母子手帳入れやタウンバッグ、授乳服を扱うネットショップ「マザーズ・グット」をこの日開業。木下さんは南信州遠山郷に伝わる「藤姫物語」に着目し、藤のツルからとった「藤糸」で織る「藤布(ふじふ)」(無形文化財)を生産する遊絲舎(ゆうししゃ)=京丹後市=と契約を結んで商品の一部に取り入れた。

 すべて手作り一品物で、出産した直後の女性が扱いやすい工夫を施し、使用する藤布は事前に遠山郷の龍淵寺で子孫繁栄、安産、子どもの健康を祈願する付加価値を加えた。木下さんは今後ネットショップを運営しながら開創900年を迎える瑠璃寺=高森町=内にある瑠璃の里会館でも商品を販売するといい、「大切な思いを伝える企画。10カ月間の感謝を忘れず地域に役立っていきたい」と話した。

 また昨年12月に同市本町トップヒルズ1階空き店舗に洋菓子店をオープンした中谷啓子さん(58)は新商品のフルーツケーキを結婚式などの引き出物や記念品として提案していく考えで「4月からはちゃんと独立してがんばる」と述べ、リーダーを務めた中村史彦さん(40)は銀座商栄会や市街地イベントの経験をもとに「自分自身を見つめ直す大切な時間を過ごした」として、地域づくりの重要性に共感する市内の企業に就職が決まった。「増えた人脈を活用し、今後も街づくりに踏み入れていきたい」と豊富を語った。

  

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