しんきんサミット飯田で初開催、地域資源の循環テーマに

南信州経済

[ 2010年 11月 17日 水曜日 15時06分 ]

 飯田信用金庫など三遠南信地域の8信金が主催する第3回三遠南信しんきんサミットは13日、飯田で初開催した。シンポジウムでは各金庫取引先企業による地域活性化に関する取り組み事例を紹介。飯田市からは、いとうや=同市本町=の伊藤昇社長(60)が中心市街地での一店舗主義についてブランディングや社会的責任を語るとともに浜松、磐田、掛川、遠州、豊橋、豊川、蒲郡の各信金が推薦する企業が地域資源・循環、農商工連携などをテーマに先進的事例を紹介した。

 地域活性化に向けた役割をアピールするとともに、三遠南信における地域経済の活力を高めようと2008年から開催。今回はテーマを「環(つながり)~出会い、ふれあい、語り合い」とし、取り組み事例を紹介するシンポジウムや講演会を通じてビジネスチャンスの可能性を広げた。

 シンポジウムでは、飯田信用金庫推薦の伊藤社長が「丘のまち一店舗主義」の理念を紹介。和菓子一本に絞り代表銘菓を作り上げたブランド創出から、品質・鮮度の維持、大量生産はしないといった永続性を持つための戦略を解説しながら、「売り上げ確保だが、売り上げがすべてではない」と強調。市街地活性化に取り組むNPO法人「イデア」の代表も務めることから「丘のまちは首の上。頭脳や五感(顔)の機能を集めることで活性化に結び付けたい。企業の発展が市街地を支える」と展開した。

 うなぎの加工販売を手掛けるうなぎの井口=浜松市=井口恵丞社長(38)は、ブランド化されている浜松うなぎなど地域資源を活用、地産地消を軸とした食文化を提案した。単価が高く、常温での保存が困難なうなぎに対し、蒲焼のレトルトを開発したほか、工業や農業が盛んなため外食の習慣が薄い地域性に着目し、「うなぎに合う調味料やタレ、うなぎレシピの配布など、家庭でうなぎを楽しんでもらえるよう工夫している」として「お持ち帰り」の定着に努めている点を強調した。

 このほかにも、豊橋市でコチョウランの生産から販売を手掛ける企業は、敬遠されやすかった植物のインターネット販売に関し、商品出荷前に現物画像を購入者にメールで確認をとるサービス手法を紹介。最後にコメンテーターの東三河地域研究センター戸田敏行常務理事は「人口減少など必ずしも明るいとは言えない地域だが、域内でコアになる価値をしっかりとつかむことで次の展開が見え、さらに食から農、観光へと広がっていく。それが伝わる事例紹介で非常に元気をもらった」と総括した。

  

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