JAみなみ信州は27日、飯田下伊那地域特産の「市田柿」を少量のパッケージにした新商品を県内と東海4県のサークルKサンクス(本部・東京都)で発売した。食物繊維が高いなど健康・美容面の利点を強調し、訴求力のある包装で喫食率が低い若年世代への浸透を図る。
認知度の違いなどを考慮し、東海4県と県内向けの2版を作成。東海は2個ずつを、県内は200グラムをパックし、2個入りを158円、200グラムを598円で提供する。
いずれの商品も、市場調査などで認知度や食べられている率が低いことがわかった女性や若い世代への浸透拡大を目指して投入する。
訴求力を高めるため、京都府のデザイナーと包装をデザインし、市田柿カラーのオリジナル袋を完成。東海版は市田柿が含有している「ポリフェノール」や「食物繊維」の文字も並べて、健康や美容面での利点をアピールする。
農作物の販売で取引があるユニー(愛知県稲沢市)を通じ、同コンビニと提携。初出荷分は東海向け1000袋、県内向け340袋を用意し、1、2月分の出荷増を見込む。
市田柿のさらなる高付加価値化を目指す同JAは、市場のニーズに合わせて商品の多様化を推進。若年世代向けを対象にした研究は2008年から取り組んでいて、大手菓子メーカーとの共同でチョコレート商品の開発も進めている。
販売企画課の長谷川昇課長は「若い世代にも市田柿を好きになってもらいたい。お菓子のようなイメージで商品に手を伸ばしてもらえれば」と期待を寄せていた