リニア将来構想検討会議の第2ワーキンググループ初会合開く

南信州経済

[ 2010年 6月 10日 木曜日 8時36分 ]

 リニア中央新幹線飯田駅設置を見据えて地域の将来像を検討するため南信州広域連合が設置した「リニア将来構想検討会議」の第2ワーキンググループの初会合は8日、飯田市役所で開いた。地域の代表や市町村職員など15人の委員が「住む・交流する」をテーマに検討に入った。初会合で、座長に長野県商工会連合会下伊那支部広域協議会の秦和陽児会長、コーディネーターに有識者会議と検討会議の委員も務める社団法人東三河地域研究センターの戸田敏行常務理事を選出した。

 意見交換の中で、北部ブロック代表委員は「東京から移住して6年になるが、この地域は守らなければいけないものの方が多い。外から来た人が求めるものこそ守るべきもの。ふるさとを持てない人に交流と定住を提案できる」と発言。下伊那郡連合婦人会の代表委員は「グリーンツーリズムで大阪の中学生のホームステイを受け入れ、地域の良さと人情を伝えてきている。中学生たちが何か感じ取り、リニアによって定住する子どももできてくればいい。高齢化によって地域でも結いができなくなっている」と期待を述べた。

 他の委員からも「リニアが来ても変えてはいけないものがたくさんある。地域をよく知る学習活動がますます必要になる。リニアによって世界がより一層近くなるので、子どもたちには世界にはばたく人間に育っていってもらうのが我々の使命。外国の人と共生できる人間性を養っていく必要もある」「価値観がますます多様化していく。いろんなライフスタイルや生活できる場所も提案できる。いろんな可能性があり、リニアに夢が持てる」といった意見が出た。

 これに関連して「リニア開通によって入口が便利になるのは最高に良いが、一歩中に入ると古いものを頑固に守っている人がいっぱいいる。そういう人たちはなかなか腹を割った話をしてくれない。横のつながりを密にして自由にものを言えるようにしていくことが大切。古くから住んでいる人の意見を再確認する作業がないとリニアが開通しても魅力のない場所になっていってしまう」と懸念する声もあった。

 観光について「エリアがもっと広がり、伊那駒ケ根、木曽、三遠南信と広域的に見られてくる。飯田下伊那だけで全部受け入れる話ではない。他地域との連携が必要になり、交通手段が重要になっていく」「三遠南信道も含めた枠で考えていかないといけない」「当地域にはマレットゴルフ場が多い。マレットを売りにしては」「伝統芸能もたくさんある。1年かけて計画し、リピーターを増やしたい」などの意見が出た。

 秦座長は「リニアと三遠南信を結びつけて考えていかねばならない。地域で残さなくてはならないものをベースに見直していくことも大切。各地域でピックアップしてもらい検討する必要がある。それらを組み立てる中で近い将来、リニア開通に間に合うよう一つのものをつくりあげていきたい。各地域の特徴を明確にし、連携を図っていきたい。外から見たとき何が魅力的で何がだめか単刀直入に言ってもらうことが必要」と述べた。

 戸田コーディネーターは「守るべきものをどのような形で保持していくか決めないといけない。17年後でなく17年の間にしておく必要がある。もう1つは、個人の生活を支える地域内の動きと一体で議論しないと各地域の良さも定住も現実にならない。リニアが実現するなら地域内における最先端の移動技術があってもいい」と語った。

 会議は計4回開催する予定で、次回は7月1日午後2時から飯田合同庁舎5階会議室で開く。誰でも傍聴できる。

  

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